こんにちは、萩田です。
弊社では医療機関向けにDXクラウドサービスを提供しておりますが、今回は実際のサービス運営経験を元に、「C=一般消費用」「B=事業者」両者のアクセスに対応するための工夫について紹介したいと思います。
何をもって「大規模」かという点については、今回は「全国に対し複数事業者向けに展開しているクラウドサービス」という括りで広めに考えたいと思います。
エンジニアの皆様やクラウドサービス運営に取り組む事業者様の参考になればと思います。
大規模クラウドサービス運営における可用性について、今回は以下をご説明したいと思います。
アメーバという生物について、どのようなイメージをお持ちでしょうか?
「つかみどころがない」「柔軟」「しぶとい」。
およそこのようなイメージを持たれているかと思います。
私はサービスインフラ構築についても、このアメーバのような考え方で挑むのがよいと考えています。
「分裂する」「柔軟」「つかみどころがない」「しぶとい」といったことをインフラに置き換えると、「同一性」「冗長性」「柔軟性」などと再整理することができます。結果として得られる属性が「しぶとい=可用性」ということになります。
サーバの設定や規格を揃えることで、環境構築を高速化でき、予期しない不具合を防止することができます。サーバ構成の標準化とも言えるでしょう。
設定内容を明確化し、設定の自動化や自動チェックをできるようにすることが望ましいです。
アメーバのように、ある一部分が死滅してもサービスを継続できる構成を作るのが望ましいです。
このような構成を取ることで、インフラの冗長性を確保できます。
サービス運営においては、予期しないトラブルが発生することがあります。急な事態に対応できるよう、以下のような準備をしておくことが重要です。
このような準備を行うことで、柔軟性をもったサービス運営が可能となります。
以降、重複する部分もありますが、各インフラ階層での工夫をご紹介します。
いずれ個別の記事で詳細に触れたいと思います。
システム階層での工夫
開発体制面での工夫
このような工夫を重ねることで、サービスの可用性を高められると考えられます。
当たり前のことかも知れませんが、その当たり前のことがなかなか難しく、後回しになってしまうかもしれません。
常に初心を忘れず、社会やお客様の信頼に応えられるサービスを維持できるよう注意していきたいものです。
以上、みなさんの参考になれば幸いです。